10年前、2011年3月11日の昼食を普段どおりに食べて、3月11日の夕食、その後の食事を食べられなかった方がたくさんいます。
災害はいつ起きるかわかりません。
食べて生きる、生きて食べよう。
緊急地震速報は、「最大震度5弱以上が予想されるときに、震度4以上になると予想される地域」に出ます。 2011年の東日本大震災から10年になるので、当時の地震を振り返ってみたいと思います。
2011年3月11日は金曜日でした。
その金土日と、その直前にあった3/9の地震の記録です。
◆「緊急地震速報が発表された地震」と「発表されず震度5弱以上になった地震」の合計(21回)
「緊急地震速報が発表されたが最大震度が4以下になった場合」と、「発表されず5弱以上になった場合」は誤報になります。
日時 | 地域 | マグニチュード | 最大震度 | 緊急地震速報 | 正誤 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
2011/03/09 11:45 | 三陸沖 | M7.2 | 5弱 | 発表なし | × | 津波注意報 |
2011/03/11 14:46 | 三陸沖 | M7.9 | 7 | 発表あり | ○ | 大津波警報(3/13すべて解除) |
2011/03/11 15:06 | 三陸沖 | M7.0 | 5弱 | 発表なし | × | |
2011/03/11 15:15 | 茨城県沖 | M7.4 | 6弱 | 発表なし | × | |
2011/03/11 16:29 | 三陸沖 | M6.6 | 5強 | 発表なし | × | |
2011/03/11 17:41 | 福島県沖 | M5.8 | 5弱 | 発表あり | ○ | |
2011/03/11 19:35 | 福島県沖 | M5.1 | 4 | 発表あり | × | |
2011/03/11 20:37 | 岩手県沖 | M6.4 | 5弱 | 発表なし | × | |
2011/03/12 03:11 | 福島県沖 | M6.0 | 3 | 発表あり | × | |
2011/03/12 03:59 | 新潟県中越地方 | M6.6 | 6強 | 発表あり | ○ | |
2011/03/12 04:08 | 茨城県沖 | M5.2 | 4 | 発表あり | × | |
2011/03/12 04:16 | 新潟県中越地方 | M3.6 | 3 | 発表あり | × | |
2011/03/12 04:32 | 新潟県中越地方 | M5.8 | 6弱 | 発表あり | ○ | |
2011/03/12 05:42 | 新潟県中越地方 | M5.3 | 6弱 | 発表あり | ○ | |
2011/03/12 06:19 | 長野県北部 | M5.3 | 3 | 発表あり | × | |
2011/03/12 06:34 | 福島県沖 | M4.8 | 4 | 発表あり | × | |
2011/03/12 06:48 | 千葉県東方沖 | M4.6 | 3 | 発表あり | × | |
2011/03/12 22:15 | 福島県沖 | M6.0 | 5弱 | 発表あり | ○ | |
2011/03/12 23:35 | 新潟県中越地方 | M4.4 | 5弱 | 発表なし | × | |
2011/03/13 08:24 | 宮城県沖 | M6.2 | 5弱 | 発表あり | ○ | |
2011/03/13 10:26 | 茨城県沖 | M6.6 | 4 | 発表あり | × |
正誤 | 回数 | 備考 |
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確報(発表) | 7 | 緊急地震速報が出て震度5弱以上だったもの |
誤報(発表) | 8 | 緊急地震速報が出たが震度4以下だったもの |
誤報(未発表) | 6 | 緊急地震速報が出なかったが震度5弱以上だったもの |
合計 | 21 |
2020年は1年間で19回でした。わずか5日(実質的に3日)で21回もあったのはやはり未曾有のことでした。
特に緊急地震速報の発表がないまま震度5弱以上の地震となった例が6回あったのは多いです。
このあとも緊急地震速報の発表は多く続きました。
1月、2月は0回で、2011/3/11 14:46が、2011年初めての緊急地震速報でした。
年月 | 回数 | 備考 |
---|---|---|
2011年1月 | 0回 | |
2011年2月 | 0回 | |
2011年3月 | 45回 | 3/11 東日本大震災 3/12 長野県北部地震(M6.7震度6強)(死者3名) 3/15 静岡県東部地震(M6.4震度6強) |
2011年4月 | 26回 | 4/7 宮城県沖地震(M7.2震度6強)(死者4名) 4/11 福島県浜通り地震(M7.0震度6弱)(死者4名) |
2011年5月 | 5回 | |
2011年6月 | 5回 | |
2011年7月 | 5回 | |
2011年8月 | 3回 | |
2011年9月 | 4回 | |
2011年10月 | 1回 | |
2011年11月 | 2回 | |
2011年12月 | 1回 |
この10年間で緊急地震速報は改良されています。
上記は緊急地震速報の誤報を指摘や批判することを目的としているのではなく、日本の緊急地震速報の仕組みが目指しているもの、その改善や限界を改めて認識したいためのものです。
緊急地震速報の誤報があると気象庁が謝罪しますが、私は謝罪は不要だと思います。
緊急地震速報がでると、スマホや防災行政無線から音が鳴り、様々な作業が中断する影響があります。
気象庁が出す緊急地震速報は「技術的」なものですが、私たちは「社会的」に緊急地震速報を受けることになります。
正しく受け取るためにはその理解が必要だと思います。