銚子電鉄の株主総会で筆頭株主が鉄道事業の廃止を進言したとのこと。
おそらくは本気というよりは「問題提起」だろうと思います。
(事務方としては、筆頭株主と話ができていなくて株主総会でそんな発言をされてしまうことに驚愕するのですが)
銚子電鉄が鉄道事業から撤退して食品事業専業になり、数多くの食品事業者の1つになっても、埋もれてしまうでしょう。
「鉄道事業を支える副業のぬれ煎餅」という唯一無二の存在が、食品事業を成り立たせていると思われます。
この日報告された2020年度決算では、コロナ禍による外出自粛が直撃し、「主力」の鉄道部門は輸送人員が27万2114人(前年度比22・8%減)、売上高は7856万円(同22・1%減)だった。
一方、副業と位置づける物販部門は3億9783万円で、ほぼ横ばいだった。駅売りは落ち込んだものの、強化したオンラインショップの売上高が前年度の約10倍と善戦した。
両部門を合わせた20年度の経常損失は3947万円(前年度1982万円)で、雇用調整助成金や持続化給付金が得られたため、当期損失は709万円(同1947万円)にとどまった。
1973年に東京の不動産会社は和歌山の御坊臨海鉄道を買収して紀州鉄道としました。
わずか2.7Kmの短い路線です。
紀州鉄道はもともとホテルなどを運営している会社が「鉄道会社」という「箔」つけているものです。
ウェブも鉄道会社であることを全面に押し出していて、まるで大手私鉄の副業のように見えます。
紀州鉄道線は安泰でしょう。
しかし、銚子電鉄はぬれ煎餅屋・・。
「鉄道会社→リゾート事業」というのは前例があり紀州鉄道はそれにのっかっているものですが、「鉄道会社→ぬれ煎餅」というのは連想されない唯一無二。
食品会社が鉄道事業を持っても箔がつかないしなあ。
鉄道事業の赤字は宣伝費と考えても大きすぎますね。