2011年3月11日、17時半に会社を出て、歩きはじめました。
Skypeを使ってかろうじて家族に電話ができて、帰ってきてほしいとのことだったので、帰りました。
今となっては、余震があるかもしれない夜間に帰宅しようとしたのは誤りでした。
会社に留まるべきでした。
4時間ぐらい歩いたところで、ガラケーのワンセグのテレビで「京王線が運転を再開する」というのをみて、甲州街道のほうに向かって歩きました。
仙川のあたりで、下り電車がとてもゆっくり走ってきたのが見えました。
つつじヶ丘駅に着き、しばらくしてきた電車に乗りました。
日記によると、22時30分につつじヶ丘駅から乗って、23時13分に最寄り駅についたとあります。
とてもゆっくりですが、歩くのとはぜんぜん違います。
混んではいなくて、座れたと記憶しています。
その前後、幾度となく、毎日のように京王線の電車を見ているわけですが、仙川付近で見たゆっくり走ってきたときの姿は10年たってもしっかり覚えています。
乗って帰れるというよりは、復活することを感じて、涙がでるようでした。
今でも解約済みのガラケーを通勤鞄に入れています。
通信網は、供給側は大幅に太くなったと思いますが、需要のほうも当時より桁違いに大きく、結果的に10年前と同じように使えなくなるのではないかと思います。
スマホは進化しましたが、当時みんなが手元に持っていた「テレビ」は失われました。
災害時にあてになるのは放送波です。
ワンセグを使える機種をキープしましょう。
先月の地震で、周波数低下リレーにより、自動的に停電することがわかりました。
リビングのテレビは使えなくなります。